最初に結論から言うと、
大学を出ても意味がないという声が大きくなっている昨今ではありますが、
高卒だと選べる職業の選択肢が狭い上に、
地方においてはその求人の多くが肉体労働
であるというのが現実です。
しかしこの論争の問題点は異なる文脈の言葉が1つのトピックとして議論されていることに問題があります。
A:大学に行ったって何の役にも立たないという見方(大卒自体に意味がない)
B:大学で学ぶ事柄は社会に出ても使わない人が多いから大学は意味ないよね(大学で学ぶ内容が意味がない)
という2つの見方の議論が、1つのトピックとして扱われてます!
今回はこの2つの議論についてそれぞれの文脈から紐解いていきたいと思います!
この記事はこんな人におすすめ
- 大学進学に迷いを感じている高校生
- 学費の負担に不安を感じている方
- 高卒で働きながら将来を考えている人
日本の大学は意味ない?
Aの視点で大学が意味ないかを考える
Aの視点つまり大卒という資格自体が意味がないか?
という問題に対しては私は現状の日本ではNoと言い切ります。
理由は3つです
2:能力に限らず給与テーブルが大卒と高卒で異なる
3:転職市場において大卒求人と高卒求人と分割されておりエントリーポイントが差別化されている。
地方での就職事情:地方においての高卒求人の大半が肉体労働を占める
私の住む地方では、高卒求人の約8割が工場や建設現場での肉体労働です。
もちろん、これらの仕事は素晴らしく日本の基幹産業であることが多いですが、
高卒と大卒で職種が別れているため、高卒でありながら
頭脳労働がしたいという方にとっては足かせであります。
高卒であっても優秀な頭脳労働ができる方がいるのも事実ですが
その機会を与えてもらえないという点において、
大卒資格があるというのは選択肢拡大の一端を担う役割として機能してるのが事実です!
大卒と高卒の違い:能力に限らず給与テーブルが大卒と高卒で異なる
実際の数字を見てみましょう。私の会社での例を挙げると:
初任給の差:
- 高卒:18万円
- 大卒:23万円
- 大学院卒:25万円
昇進のスピード:
- 高卒:入社後10年で主任クラス
- 大卒:入社後5年で主任クラス
これは単なる数字の違いではありません。入社時の5万円の差は、その後の昇給にも影響し、数年で年収にして50万円以上の開きになっていきます。実務経験を積んでも、学歴による「見えない壁」を感じることが少なくありません。
転職市場において大卒求人と高卒求人と分割されておりエントリーポイントが差別化されている。
高卒の私が最も大卒の優位性を感じたのは転職活動の時です!
やりたい仕事や面白そうな仕事を探す中で、求人画面に応募条件の欄に大卒以上という明記している企業が多くあります!
どれだけ能力があろうと、やる気に満ち溢れていようとある程度の
お金と4年という歳月を割かなければ就けない職というのがあります。
大学というところに通う意味は、現状日本では選択肢を広げるという機能として確実に意味があるものだと思います!
Aの視点でのまとめ
現状の日本の労働市場で大卒資格というのは、自分の望む職業に就く可能性を広げるパスポートとしての役割を担っています!
また良い大学を卒業しているということは、一定の学力と計画性や継続性を担保する証明書
のような役割も果たしており、人事・採用担当の方の判断基準として大卒資格が機能しているという点も事実としてあります。
ぶっちゃけ書類審査と面接だけで個人の能力を測ろうにも情報量に限界があります!
実際に仕事に従事してみないと正確な判断はできないためその足切りとして大卒資格は役割をなしているというのが現状です
Bの視点で大学が意味ないかを考える
Bの視点つまり大学で学ぶ事柄は社会に出ても使わない人が多いから大学は意味ないよね?
という問題に対しては私は現状の日本ではYesだと思います。
理由は3つです
2:会社で必要な知識とは異なるため、学んだ知識が無効化される
3:学びのためではなく学歴コンプのための機関と化している
本来大学は一部の優れた知能の人がさらなる研究の目的で進むもの
大学はそもそも高等教育研究機関として設立されました!
優れた知能の人が集まり、各々の分野の研究や開発を行い未来の資源や産業を生み出す場所
として機能していました。
それを強く訴えているのが堀江貴文さんですね
なので努力して大学に入るレベルの人達が(もちろんそれは素晴らしいこと)
集まる場所ではなく、高いIQの人達が集まる研究所コミュニティ
としての機能を兼ね備えていた場所に、そうでない人たちが、学歴というパスポート獲得だけのために目的なく背伸びをして大学に入学するという現象が日本の大学意味ないよねという発言の本質ですね
会社で必要な知識とは異なるため、学んだ知識が無効化される
大学で学んだ分野で起業や就職をする方もいますが、
多くの方は大学で学んだ知識を使うことのない就職先に勤務することが多いのではないでしょうか?
先にも述べたように、大学は研究開発を目的とした教育機関です。
そもそも就職をする人前提のカリキュラムではないのが大半です!
にも関わらず就職を目的として大学進学を選ぶ人が多いのが、現在の大学の現状なので
前提が違うよねという話です。
学びのためではなく学歴コンプのための機関と化している
高い学歴を取得し大企業に入社したいという目的、
いわゆる学歴コンプのための機関と化しているのが今現在の大学でしょう
本当に研究や開発を本願として進学する人がどれくらいいるでしょうか?
と言及したいですが、現在の企業の採用基準を照らしてみるとそのようになるのも納得がいきます
それを根本から変えましょうようと意味での大学は意味ない論を唱えてるかともいます
下記の成田修造さんのツイートがわかりやすいかと思います
自分が大学行く意味ってなくない?とか言うと、「そういうお前は大卒だ」「大卒のが生涯年収高い」「高卒は選択肢狭い」とか当たり前の超つまらない反論しかこないから面白くないなぁ。
— 成田 修造 / Shuzo Narita (@shuzonarita) September 18, 2023
そもそも、そんな今の構造を前提にした近視眼のつまらない話なんてしてなくて。…
Bの視点でのまとめ
大学は研究機関であり就職のための職業訓練所ではないという前提で考えてみるとほとんどの人が
大学というものは不要ということが納得いただけるのではないでしょうか?
これはどちらかと言うと、その研究機関を雇用条件に課している雇用側の問題であるようなきがします!
しかし現状の日本においての判断基準が学歴にしか信用を担保するものがないというもの現実です。
なにか代替となる基準を設けることによりこの現象も解消されるのかもしれません。
ただし、大学進学=成功という単純な話でもない
ここで誤解してほしくないのは、「だから必ず大学に行くべき」というわけではないということです。
私の友人には、大学を出ているのに希望する仕事に就けず、苦労している人もいます。
奨学金の返済に追われ、やりたい仕事ではなく、給与の良い仕事を選ばざるを得なかった友人もいます。
学費と将来の収入のバランス
大学進学を考える上で避けて通れないのが、学費の問題です。4年間の学費と生活費を考えると:
- 国立大学:総額約250万円
- 私立大学:総額約400-500万円
- 下宿が必要な場合:さらに+200-300万円
これらの費用を、将来の収入増加分で相殺できるかどうかは、慎重に検討する必要があります。
実践的スキルと学歴の関係
私の職場で感じるのは、実務能力と学歴は必ずしも比例しないということです。新卒で入ってきた大卒の後輩たちを見ていると、確かに基礎的な知識は豊富ですが、実践的なスキルは経験を積まないと身につかないのが現実です。
現代の多様な学びの形
テクノロジーの発展により、学びの形は大きく変化しています。私自身、以下のような方法で自己啓発を続けています:
- オンライン学習プラットフォームの活用
- Udemyでプログラミングを学習
- YouTubeの教育チャンネルで専門知識を習得
- 資格取得への挑戦
- 情報処理技術者試験に挑戦中
- 英語検定で語学力向上を目指す
- 社内研修の積極的な活用
- 管理職養成講座への参加
- 専門スキル研修の受講
今後の展望:変化する採用市場
近年、一部の大手企業で「学歴不問」の採用が増えてきています。
これは、社会が徐々に「実力主義」にシフトしている証かもしれません。ただし、依然として多くの企業では学歴が重要な採用基準となっています。
デジタル時代の新しいキャリアパス
ITスキルを活かしたフリーランスや、個人事業主として活躍する道も広がってきています。この分野では、学歴よりもスキルや実績が重視される傾向にあります。
まとめ:未来を決めるのは、学歴だけじゃない
最後に、悩んでいる皆さんへ。
大学進学を考えるとき、重要なのは:
- 自分の目標は何か
- その目標達成に大学は必要か
- 経済的な準備は可能か
- 代替となる学習手段はないか
これらをじっくり考えることです。
私は高卒という選択をしましたが、それを後悔はしていません。むしろ、早くから社会に出て、実践的なスキルと経験を積めたことは、大きな財産となっています。
ただし、もし時間を巻き戻せるなら、もう少しじっくりと進路を考えたかったかもしれません。特に、奨学金や教育ローンなどの選択肢について、もっと詳しく調べておけば良かったと思います。
皆さんには、焦らず、でもしっかりと考えて、自分にとってのベストな選択をしてほしいと思います。この記事が、その判断の一助になれば幸いです。
そして最後に、どんな選択をしたとしても、学び続ける姿勢を持ち続けることが、本当の意味での「成功」につながるのだと信じています。
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